沖縄赤十字病院

「循環器病対策基本法」が成立しました

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2019年05月27日 健康管理センターからのお知らせ

「循環器病対策基本法」が成立しました

脳卒中、心臓病その他の循環器病(以下「循環器病」)が、国民の生命及び健康にとって重大な問題となっている現状から、循環器病の予防などの総合的な推進を目的とした「循環器病対策法(正式名:健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法)」が、衆院本会議で2018年12月10日に成立しました。
 
 

「循環器病対策基本」の重要性

循環器病は、がんと同じくらい死亡者が多く、また発症後、後遺症が残ったり、入退院を繰り返すことも少なくなく、健康上の問題がない状態で日常生活を送ることができる期間である「健康寿命」と平均寿命が乖離する大きな原因でもあります。

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人々が元気に自立して過ごすために、平成18年度に立法化された「がん対策基本法」と同様に、循環器病に関する総合的な基本法の制定が望まれていました。
 

今後期待されること

急速に進歩している循環器病に対する高度医療を、国民全体が享受できるために診療体制の整備のほか、予防のために不可欠な、継続した教育・啓発活動・健診システムの充実、リハビリの普及などが進むことで、健康寿命の延伸による生活の質の向上、医療の均てん化、研究の促進が見込まれます。また結果的に医療費の抑制にもつながることが期待されます。
 
当健康管理センターでは、循環器病の専門医が、人間ドックの診療に携わり生活習慣病や循環器病の早期発見に努めています。2014年から冠動脈CT石灰化スコアを導入し、症状のない狭心症の検出に成果を出しています。さらに循環器病が疑われたときは、当院の循環器内科と連携し、早期の治療につなげています。これからも地域の医療ニーズに対応すべく努力いたします。